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2023.12.22

EVENT:KOGEI Next 2023

2023年10月20日〜10月22日まで、六本木ヒルズ「Hills Café/Space」で開催された「KOGEI Next 2023」にPCKが廃棄珠を提供する形で協力させていただきました。
廃棄珠の新しい使い方を模索する方々が多い中、伝統文化に織り交ぜ、復活させるという珍しい観点からのSDGsでした。今回は野口寛斉さんとコラボさせていただきました。

※以下カタログ文章抜粋

Project:09
《廃棄真珠 × KOGEI Next》
Discarded Pearls × KOGEI Next
世界最大の真珠輸出国、日本
この国で養殖された真珠の多くは商品にならず廃棄されているという
人の手によって時間と手間をかけて収穫
しかし、宝石の基準に満たない真珠たちがいる
日本画では胡粉と呼ばれる貝殻から作る白い顔料がある
例えば、貝殻ではなく真珠由来の顔料
陶芸では石灰釉と呼ばれる多量のカルシウム分を含んだ釉がある
例えば、海の恵みを活かす真珠釉
それらはまだ歴史にはない究極のラグジュアリー
循環する恵み
海が育てた新素材
Japan, the world’s largest pearl exporter
Many of the pearls cultivated in this country are discarded instead of being commercialized
They are harvested by human hands, through a lot of time and effort
But some pearls do not meet the standards of gemstones
In Japanese painting, there is a white pigment made from shells called gofun
Why not a pigment made from pearls instead of seashells?
In pottery, there is a glaze containing large amounts of calcium, called a limestone glaze. Why not a pearl glaze that takes advantage of the blessing of the sea?
They are the ultimate luxury that has not yet appeared in history
Blessings that circulate
A new material nurtured by the sea

Kansai Noguchi《HI・FU・MI・YO》
Size: 各W910×H1,180 Material: 真珠、土、墨、膠

これは人生の歩みを点で表した作品。
1、2、3、4 と点をおいていくと、無意識にきれいな点を並べていってしまう。いかに自分が面白くない人間かというのが分かる。そんな真面目な自分が嫌になり、少しはみ出したり、大きく描いたり、行き過ぎると元に戻しバランスをとる。これは人生と同じで、安全に引かれたレールの上を歩きたくない自分が、色々な事に挑戦したりする。そうやってキャンパスに道を外しながら 1、2、3、 4 …と進んでいく。
そうすると作品も人生も揺れ動き面白いものになっていく。そんな歩みを描いた作品。
今回は廃棄された真珠を原料にして描いた。歪な形で上手く表層を纏えなかった真珠たち。真珠の核となる部分は無垢な純白だった。そんな彼らが HI・FU・MI・YOと大きく外しながら踊るイメージが浮かんだ。しかし実際は初めて使う素材であった為、制作は試行錯誤で難儀し、この時期は精神的に起伏が多かった。今になってはそれがこの作品において功を奏したのだと思う。(野口)

PCKでは
「真珠の街としての神戸を世界へ」
という想いと共に、神戸を盛り上げる活動を行なっております。
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